フランスへの留学を考えている方はたくさんいらっしゃると思いますが、どのような種類の留学、期間、目的を具体的に考えているでしょうか。
フランス留学と一言で言っても、色々な方法があると思います。
ここでは、代表的な長期留学の種類を紹介をしていきたいと思います。
どう違う?フランス交換留学と正規留学の違い
交換留学と正規留学のはっきりとした大きな違いは日本の学校を通して留学システムを利用して留学するか、しないかの違いです。
交換留学とは、つまり『提携留学』であり、日本の大学が提携しているフランスの提携校に日本から留学生を送り、逆にフランスからもその大学にフランス人学生を受け入れるというシステムです。
正規留学とは交換留学とは違い、日本の大学の留学システムを通さない留学の事を指します。
正規留学はこの『枠』を超える為、大学が提携していないフランスへの大学、大学院への留学も可能になります。
そのため、自分の目的に合ったフランスの大学、大学院への留学が出来るのです。
選択の幅が広い、自由な留学計画を立てられるのは正規留学の方になります。
まずは、自分の希望する、または通っている日本の大学に行きたい留学先の大学があるのか、ない場合は正規留学でいつ頃、どのような手順で留学するのかをしっかり調べることが必要とされます。
また、交換留学と正規留学のシステムを比べ、上手に利用して留学することも一つの方法だとおもいます。
フランス大学留学の記事はこちら!
交換留学を考えたときに必要なこと。
先ほども少し触れましたが、大学の交換留学の場合、提携校のみが留学先になります。
例えば、フランスのアートを勉強したいにも拘わらず、留学先が政治学部しかない…という事態もあります。
また、日本の大学での長期交換留学の募集定員というのはそんなに多くありませんので、交換留学はある意味競争率が高いという可能性も出てきます。
そして交換留学は基本的に一年間の期限がある留学です。
フランスでの留学生活をもう少し延長したいという場合も、基本的に一年後、一度はは日本の大学に戻って来なければいけません。
交換留学の場合は、自分の目的と受け入れ側であるフランスの大学・大学院がマッチしている必要があります。
これらの「縛り」を十分理解し、納得できる交換留学であるかを調べましょう。
正規留学をする場合の心構えとメリット
では、正規留学はどうでしょうか。
交換留学と違って大学同士の決まりなどからは関係ない個人の留学になりますので、交換留学よりは自由な事が増えると思います。
逆に、大学を通さない留学の為、何か困った時や問い合わせが必要な時に自分で解決する必要があります。
そこが少し不安と感じるかもしれませんが、考え方によっては自分を成長させる良い機会だとも思えますので、そこまでナーバスに心配する必要もないかもしれません。
交換留学と正規留学では、正規留学の方が充実?
実際、私は交換留学と正規留学を両方しましたが、正規留学の方が大変だった分、充実していたと思います。
また、正規留学の場合は一年後に日本の大学に戻ってこなければいけない「縛り」もないため、自分のペースで勉強ができます。
フランスの大学院は現在マスター1(Master 1) マスター2(Master 2)という二年制です。
これは日本で言う修士課程 に当たりますが、修士課程の学位を取るためには最低でも二年かかります。
正規留学で行うと帰国して日本の大学に戻る必要がなくなる分マスター1からマスター2へそのまま続けて進めます。
私自身は色々な理由で、マスター1(Master 1)からマスター2(Master 2)に進むまで一年間時間が空いてしまいました。
1年目が交換留学だったので、2年目に進むことができなかったので、一度帰国をし、その後再度自分で留学をし直しました。
今でも続けて二年目に進級できていたら良かったなあ。と感じでいます。
そういう意味では、本当にやる気のある方は、はじめから正規留学を目指すのはありだと思います。
周りを見ていても正規留学の方は、覚悟が違うと思います。
フランス大学院への留学の記事はこちら!
フランスの大学で必要となる語学力について
学部留学で必要となる語学力について
論文が必ずしも必修ではない学部留学の語学レベルについては、留学先の大学により条件が変わってきますが、一般的にDELF B1またはB2を語学証明として求められる場合が多いようです。
DELFは全部で6つのレベルがありますが、B1は下から3つ目はB2はその1つ上のレベル4、丁度真ん中のフランス語レベルという感じになります。
個人的に感じたのは、テスト自体はフランス語の難しさというより、DELFが出す傾向があるので、そこをポイントとして掴んでいると合格しやすいと思います。
普段からフランス語の新聞を読むと自治問題からフランスではやっているカルチャー情報などが分かり、試験にも役に立つと思います。
大学院留学(場合によっては学部も)では、留学前に論文を書けるレベルのフランス語力を身につけておかなければならない。
先ほども書きましたが、フランスの大学院や場合によっては大学に留学した場合、論文を書くことが大きな課題になります。
その為、フランスの大学院に留学する前にフランス語のレベルを上げることが求められてきます。
内容は自分の興味のある事の中からテーマを見つけ、指導教授の許可をもらい執筆するという日本の大学で書く論文と変わらないと思いますが、フランス語で書く事、更に、書き方や構成もフランス式になりますので、そういった知識も必要になります。
フランスの指導教授はあくまで論文の指導はしてくれますが、フランス語の添削はしませんので…自分自身でフランスに着く前にはフランス語の書く力を付けておきましょう。
逆に『会話』というのは住んでいると自然に身に着付くと思いますので、そこまで到着する前に心配することはないかな、と感じました。
語学が伸びる人と伸びない人の違いは、★★講座でした
大学院留学の場合、出発前に論文のテーマ選びが必要
出発前の準備として、フランス語の書く力と同じくらい大事になってくる事が論文を書くにあたってのテーマ選びです。
自分が興味を持っている事をなるべく早く見つけ、どのような論文を書きたいのかを具体的にイメージすると良いと思います。
論文の指導教授はフランスに到着してすぐに探し、見つけなければならないため、大学院へ入学した時点である程度テーマが固まっていないと指導教授を見つけるのに苦労してしまいます。
フランスに到着後、テーマ探しなどをしているとその間に他の学生で指導教授が手一杯になり断られしまう…なんて事もあり得ます。
十分注意しましょう。
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テーマをある程度柔軟に変えられる順応力も必要
また、ちょっと矛盾するかもしれませんが、テーマをある程度柔軟に変えられる順応力も必要になります。
指導教授と意見が100%同じで自分が決めたテーマで論文が書けるというのがもちろん理想ですが、指導教授によってはこちらが提案した論文テーマを賛成しない可能性もあるのです。
その場合は、きちんと話し合って、アドバイスをもらいながら自分の意見も聞いてもらいますが、そのやりとりの中で、最初に自分が書こうとしていたものとは違ってくるときもありますので、柔軟に対応できる知識を持つこと、テーマの質も深く持つ事も大切ではないかと感じます。
指導教授の探し方
指導教授の探し方としてはもちろん各教授の専門を日本にいる間からリサーチすることは大前提だと思いますが、私が個人的に大切にしたのは『フィーリング』でした。
人間ですので、合う合わないがお互いにあると思います。
そこで、アドバイスとして、最初から一人に絞らず、何人かの教授と面談をする、または授業に出てみる。という方法があります。
話し方だったり、雰囲気が自分に合う、またはその逆もあると思いますので、新学期の履修登録前にそういった事をするのをお勧めします。
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いきなりのフランス留学生活に不安な方へのアドバイス
日本の大学からいきなりフランスの大学や大学院に行くのはもちろん不安もあると思います。
そんな方に個人的にお勧めしたいのは大学や大学院に行く前に体験する、フランス語学学校への短期留学です。
私は大学院が始まる9月の一か月前にフランスへ現地入りし、一か月間語学学校へ通いました。
心の準備というか、大学院に行く前にクッションを入れたかったのが理由です。
語学を学ぶのが目的でしたが、行っておいて良かったと感じたのは、現地の生活や空気に慣れておく。という意味でも大変有意義なものでした。
語学留学の記事はこちら!
フランスへの移住のきっかけに?留学のつもりが移住をすることに
はじめはフランスに留学をするつもりが、その後の展開でフランスに移住することになった方もいます。
留学は色々な扉が開けるきっかけとなることでしょう。
フランスの大学や大学院に行くことの条件は?
日本からフランスの大学や大学院に行くことの条件は日本の高校を卒業していること、日本の大学の在籍証明が必要になり、これらをクリアしている=フランスの大学に行けるというシステムです(注: 現時点での状況です)ので、 フランスの大学、大学院への留学を考えている高校生の方がいらしたら、まず日本の大学の進路を考えることが必要になってきます。
あくまで個人的なアドバイスですが、日本の大学1~3年目はフランスの大学の学士課程へ入り、大学生4年目から大学院の時期に修士課程を目指すのが良いのではないかと思います。
今回、交換留学と正規留学についてご紹介しましたが、ここまで述べたように自由で幅が広がる留学のシステムは正規留学だと思います。
もちろん自分ですべて準備しなければならないので大変なことも多いですが、きちんと準備していればきっと実りある留学生活になるでしょう。
ただ、すべての人が正規留学が合っているとは限りませんので、一番大事なことは自分の状況、目的、を十分に考え自分に合っている留学のシステムを利用することだとおもいます。
いずれにしても、長期留学するという体験は人生の中でかけがえのないものになるのではないでしょうか。
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