どこまでも歩いて行けるコンパクトな街、それがフィレンツェの便利なところです。しかし、コンパクトなのに中身は世界遺産づくし。ルネッサンス期と変わらない姿の教会、美術館などが点在しています。その中に現代を生きる人々に必要不可欠なお店や施設が溶け込んで、地元の方々と観光客で溢れる、活気のある街となっています。
イタリア:フィレンツェの地区概要
イタリア、フィレンツェの中心は何といっても、ドゥオーモ(Duomo)と呼ばれる、サンタ・マリア・・デル・フィオーレ大聖堂です。赤褐色のドームと、大理石が印象的なこのドゥオーモから徒歩15分くらいでほとんどの有名な教会、美術館に行くことが出来ます。鉄道駅である、サンタ・マリア・ノヴェッラ駅(Stazione diSanta Maria Novella)は街外れにありますが、ドゥオーモまではすぐです。フィレンツェには、アルノ川という大きな川が街の中心を流れていて、この対岸は住宅街、もう少し行くと、小高い丘がありここから、フィレンツェを一望できます。
日本人は多く住んでいる地区はどこか?それぞれの地区はどのような方におすすめか?
フィレンツェは非常にコンパクトな街ですので、「日本人が多く住む地区」、というのは存在しません。皆さん、あちこちのアパートに点在して住まわれていますが、コンパクトな街ゆえ、どこにいても、行き来がしやすいです。ただ、中心地からバスを使うほどの距離に住んでいる方はあまりいないように思います。自転車に乗っている日本人の方は沢山いますが。
便利な場所・不便な場所はどの地域か?フィレンツェの 交通機関、所要時間について
世界的な観光地であるが故、街の中心は観光客でごった返しています。また、沢山のブランドのお店、レストラン、ホテル、お土産屋さんが立ち並び、非常に活気があります。中心地は観光には便利ですが、留学して暮らすとなると、夜まで喧騒が絶えませんし、大きめのスーパーまでは少し距離があります。大型スーパーがあり、小さい色々なお店もあるとなると、もう少し西に行った、ベッカリア広場(Piazza Beccaria)よりさらに郊外が便利です。ここは住宅街なので観光客もおらず、静かです。この地区にはフィレンツェのもう一つの駅、カンポ・ディ・マルテ駅(Campo di Marte)があります。アルノ川の対岸は住宅街ですが、何でもそろうような大型店は少ないです。フィレンツェはバスが街中を網羅していて、大型バスもありますが、小型バスは裏路地のような細い道も走っています。なので、街中どこへでも行きやすいです。
イタリア:フィレンツェの各地区の治安と様子について
主な駅は街外れのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅(Santa maria novella)です。世界遺産なので、街の中心に鉄道は入ってこられません。全体的に治安が良いフィレンツェですが、この駅の北東側ですが、リベルタ広場(Piazza liberta)周辺はジプシーが多いように思います。女性も子供もいて、身なりでそれとすぐに分かります。スリをしやすいように手を隠せるような布を持っていたり、布を丸めて赤ちゃんのように見せていたりします。駅はもう一つ、東のはずれにカンポ・ディ・マルテ駅(Campo di Marte)があります。この周辺は住宅街で、観光客はおらず、夜も静かで治安は良いです。使いやすい鉄道駅はこの二つですが、地下鉄やトラムのないフィレンツェでは、バスが街全体を網羅しています。その他の地域は、カッシーネ公園周辺以外は、用心するに越したことはありませんが、夜、女性が独り歩きしても大丈夫な位、治安はよいと思います。
ドゥオーモと、レップブリカ広場(Piazza D’ella Repuburica)周辺の治安と周りの様子
街の中心、ドゥオーモと、レップブリカ広場(Piazza D’ella Repuburica)周辺は、チェントロ(Centro/中心地、という意味)と呼ばれ、夜遅くまで多くの人で賑わっています。お店が閉まっても、ショップウィンドーを見て歩く人、遅くまで開いているレストランで食事を楽しむ人、夜の散歩をする人…。ことに、すぐそばを流れるアルノ川沿いは、温もりのある色の電灯の光が美しく、カップルや観光客が川を眺めています。人が多いので、スリなどに気を付けた方が良いと思います。私の友人(男性)は、腕時計を取られそうになり、泥棒と取っ組み合いになりました。身に着けているものを盗ろうとするなんて随分、大胆ではありますが。
サン・ニッコロ(San niccolo)地区とミケランジェロ広場
アルノ川を渡った対岸は観光客がぐっと減ります。サン・ニッコロ(San niccolo)地区です。ここは住宅街で、昼は人々の往来もありますが、夜はとても静かです。治安は良いと思います。川沿いから小高い丘になっている坂を上っていくと、フィレンツェを一望できる、ミケランジェロ広場(Piazzale michelangelo)があります。よく、絵葉書で見るような、フィレンツェの街並みのパノラマが眼下に広がります。ここだけはやはり、観光客が多く、夜も賑わっています。いつまでも眺めていても飽きない、素晴らしい景色です。
ノーヴォリ(Novoli)地区のカッシーネ公園(Parco delle Cascine)周辺の治安と周りの様子
フィレンツェ西側、ノーヴォリ(Novoli)地区のカッシーネ公園(Parco delle Cascine)周辺は注意が必要です。この公園は火曜になると青空市が立ち、多くの地元の方々で賑わいます。しかし、夜は雰囲気ががらりと変わります。聞くところによりますと、麻薬の売買などが行われていたりするようです。ノーヴォリ地区は移民も多く、治安もあまりよくないようです。ですが、フィレンツェ東側、コヴェルチアノ(Coverciano)地区は住宅街で、治安のよい地域だと思います。私もこの地区に一年間、住みましたが、夜遅くに一人で歩いても、特に何もありませんでした。
イタリア・フィレンツェの主な商店街・買い物スポットは?
フィレンツェは街中にあらゆるお店が点在しています。レップブリカ広場(Piazza D’ella Repuburica)周辺は高級ブランド店やデパートが多く立ち並んでいます。中央市場(mercato centrale)周辺は、皮製品やお土産物の屋台がごちゃごちゃと軒を連ねています。食の国、だからでしょうか、料理器具を扱うお店が多いようにも思いました。どこを歩いても、色々なものを売っているお店があり、ウィンドウディスプレイも凄く素敵で、眺めながら歩くのも楽しいです。 火曜日は中心から2.5キロほど西へ行ったのカッシーネ公園(Parco delle Cascine)で、青空市が1キロの長さにわたって開かれます。食材や衣類、テイクアウトの食べ物など、沢山あります。
スーパー・食材を買うのに便利な場所と様子
中心から近いところですと、スーパーはサンタ・マリア・ノヴェッラ駅徒歩1分の所にマルゲリータ(margherita)、そこからドゥオーモへいく間にコナッド・シティ(Conad city)近くにもう一軒、イル・チェントロ(Il centro)があります。どこも入り口は小さめですが、意外と中は広いです。駅の近くには中央市場(Mercato centorale)があり、安い食材を一般の人でも買うことが出来ます。そして、ドゥオーモを超えて東へ、サルヴェミーニ広場(Piazza G.Salvemini)にはビッラ(Billa)というもう少し大きめのスーパーがあります。何でもそろうので、ここは日本人の留学生も沢山来ます。さらに東、ベッカリア広場(Piazza beccaria)の近くにはコープ(Coop)があります。バスか自転車または車でなら、郊外のコヴェルチアノ(Coverciano)地区にあるエッセルンガ(Esselunga)が一番です。ここは多くのイタリア人が、大きなカートに山ほど商品を載せて買い物をしています。
日本食材が買える場所は?
日本食材は、中心地にある、「VIVIマーケット」が有名です。ここは日本食材専門店ではなく、アジアの食材を幅広く扱っています。関税がかかる分、日本で購入するより、3倍ほど高い印象ですが、仕方ありません。カレーのルー、醤油、ラーメン、ワサビ、海苔など、なんでも手に入ります。また、街の西にはエッセルンガ(Esselunga)という大型スーパーがあります。ここでも日本食材は手に入ります。ですが、私の感想では、日本食材は必要ないように思います。イタリアの食べ物は日本人の舌に非常に良く合いますし、美味しいので、日本食が恋しい、と思って食材店に駆け込んだことは一度もありません。むしろ、日本より安いイタリアならではの食材を思う存分、楽しみました。
日用品・電化製品を買うのに便利な場所と様子
先程も出しましたが、コヴェルチアノ(Coverciano)地区にありますエッセルンガ(Esselunga)は非常に便利です。大型店舗なので、何でもそろいます。また、フィレンツェは電気店や雑貨屋、料理器具屋、あらゆるお店が街中に点在しています。洋服などはドゥオーモに近いところに様々なブティックが軒を並べています。コイン(Coin)や、リナッシェンテ(Rinascente)といった、デパートもあります。服のほかに、化粧品や靴、ファッション雑貨が手に入ります。ザラ(Zara)のようなファストファッションの店もあり、インティミッシミ(Intimissimi)というチェーン店の下着屋さんもフィレンツェ中にあります。
その他に行くと良いところ・おすすめ
何といっても、フィレンツェに滞在するからには、美術館、教会めぐりは絶対にした方がいいです。ガイドブックに大きく載っているところは皆さん、行かれるかと思います。私が行った中で、印象的だったのはユダヤ教の教会、シナゴーガ(Sinagoga di Firenze e Museo ebraico)です。赤褐色の街並みの中、この建物は薄い緑色のドームが印象的です。また、大きく、遠くからでも目立ちます。中は祈りの場と博物館になっていて、ユダヤ教の歴史などを知ることが出来ます。私が行ったときはイスラエルの方がイタリア語でガイドをして下さいました。デコラティブなルネッサンス期のものと違い、派手さはなく、しかし、幾何学模様がとても美しいです。
まとめ
大都市、ローマやミラノ、ジェノバなどと違い、フィレンツェは歩いて行ける範囲に様々なものがあります。留学中、ふらっと気になっている教会を訪ねたり、思い立って景色のよいところに出てみたり、友人の家にも行き来がしやすいと思います。ですから、フィレンツェの街のように、ギュッと凝縮された毎日を過ごすことが出来ると思います。
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